身近に広がる「闇バイト」の危険性
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この1,2年で「闇バイト」という言葉をニュースなどで耳にすることが多くなりました。
InstagramやX(旧Twitter)などのSNSで,「短時間で稼げる」「高収入」との甘い言葉で勧誘され,特殊詐欺や強盗などの重大犯罪の片棒を担がされる事案が学生など若者を中心に多発しています。
一度「闇バイト」に参加してしまうと,自宅や家族に危害を加えるとか,犯罪に加担したことをバラすなどと脅され,抜け出すことができずに益々犯罪を重ねることになってしまいます。
そのような闇バイトが主婦の間でも広がりを見せているとのことで,子どもが同じ保育園に通う「ママ友」どうしがSNSで闇バイトとして実行役を集めて、店からタブレット端末などをだまし取ったとして詐欺罪で起訴され,うち一人に懲役2年の実刑判決が下されたとの報道がありました。同被告人は,子どもの世話で働きに出ることが難しいなか闇バイトを紹介されて加担したと述べているそうですが,自らの責任とは言え,2年間もの間,家族と離ればなれになる判決を受けることになってしまいました。
この報道からは,改めて「闇バイト」が社会のいたるところに広がっていることを認識させられます。
年齢・性別を問わず,身近に潜む「闇バイト」の危険性を決して他人事と考えずに,絶対に関わらない,万一巻き込まれた場合は直ちに警察や弁護士に相談する,これらを普段から心がけておく必要があると考えます。
2025年5月15日
弁護士 小谷 知也
参照:警察庁HP[いわゆる「闇バイト」の危険性について]