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企業の反社会的勢力対策について 第3回(全3回連載)

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連載「企業の反社会的勢力対策について」の第3回です。
第2回では、反社会的勢力において、騙しは暴力の重要な形態であることを説明しました。
他の重要な暴力の形態として、「大声」「罵声」「怒鳴り」があります。これらはいずれも人に恐怖感を与えるからです。「大声」「罵声」「怒鳴り」は、企業や団体に対する暴力のうち最も頻度が高いものであると思います。

令和元年に問題となった事件として、関西電力金品受領事件がありました。第三者委員会の調査報告書では次のように書かれています。「A氏には、関西電力の役職員に対して何か意に沿わないことがあると、即座にかつ長時間にわたり大声で罵倒・叱責をつづける(ホテルのロビーのラウンジ等の公衆の面前で長時間にわたり大声で罵倒・叱責を続けた例もある) 関西電力の役職員の自宅に押しかけて役職員の家族の前で近隣にまで聞こえる大声で罵倒・叱責する……という行動が見られた。」

また、平成18年に飛鳥会事件という事件がありました。この事件で問題となったB氏は大阪市の市立施設に影響を及ぼし、その職員のうち従順な者には退職後自己の財団法人に再就職させるが、自分の意に反する職員には執拗にどなりつけて、同施設や市職員への実質的な支配力を長期間持ち続けていました。
反社会的勢力対策として弁護士が行う法的手続に「仮処分」という手続がありますが、この手続では、例えば、次のような命令を出してもらうことを裁判所に求めます。

「Cは、企業及びその職員に対し、大声を出し、罵声を浴びせ、怒鳴りつけ、又は、Cの質問に対する回答をすることを強要してはならない。」

この例でも見られるように「大声」「罵声」「怒鳴り」は反社会的勢力の常套手段です。

企業・団体の活動は本来、自由対等な関係、透明性のある活動として行われるべきものです。反社会的勢力による暴力は、自由対等な関係を歪め、不透明な活動に引き込むものです。弁護士による反社会的勢力対策は、自由対等な関係、透明性のある活動を回復するためのものです。

来る8月7日、当事務所ではセミナー「企業・団体の反社会的勢力対策について」を行います。反社会的勢力による様々な暴力被害を防止するための対策をお話ししますので、是非ご参加ください(詳細は当事務所までお問い合わせください)。

2023年8月4日
弁護士 米倉 正実

企業の反社会的勢力対策について(第1回)
企業の反社会的勢力対策について(第2回)