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企業の反社会的勢力対策について

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前回小谷知也弁護士のブログで紹介しましたとおり、現在の暴力団等の人数は約2万人であり、犯罪で検挙される暴力団等は年に約1万人です。暴力団の不透明化を考えあわせると暴力団をふくめて反社会的勢力の人数は数倍になるでしょうし、犯罪や不当要求による被害者はもっと多いことが想定されます。一つのイメージとして反社会的勢力の人数は10万人くらい、反社会的勢力による被害者数は毎年100万人くらいと想定してもそれほど外れていないだろうと思います。被害者1人の被害額が10万円であれば総被害額は1千億円となりますし、1人の被害額が100万円であれば総被害額は1兆円になります。

反社会的勢力という言葉は、平成19年、犯罪対策閣僚会議が「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」を策定した際に用いられたものですが、このブログでは、大まかに、暴力・脅し・騙しによって被害をもたらす者という意味で使いたいと思います。暴力・脅し・騙しによる被害という点ではクレーマー問題やカスタマーハラスメント問題とも重なってきます。

反社会的勢力からの被害を受けるのは個人と企業の両方があります。一般に経済規模は企業のほうが個人より大きいため、反社会的勢力からの被害も企業のほうが大きくなります。反社会的勢力からの被害は企業としても表に出しづらく、被害が隠れたまま長く継続することも珍しくありません。みずほ銀行が反社会的勢力に融資をしていたことや、吉本興業の芸能人が反社会的勢力との交際をもっていたこと等は、記憶に新しい出来事です。

それぞれの企業は一人一人の役員・従業員から成り立っています。反社会的勢力から役員・従業員が被害を受け、その被害が企業に及ぶこともあります。例えば、役員・従業員が反社会的勢力から個人的に脅されて、その結果、会社のお金に手を付けてしまうという事態です。

このように、企業にとって、反社会的勢力対策は大きな課題です。本ブログの米倉正実執筆分ではあと2回このテーマでの連載を行う予定です。また、2023年8月7日に、「企業の反社会的勢力対策について」という題でセミナーを行う予定です。セミナーにつきましては別途ご案内をさせていただきます。

2023年4月18日
弁護士 米倉 正実

企業の反社会的勢力対策について(第2回)
企業の反社会的勢力対策について(第3回)