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カスハラ対策の一手法~AIによる音声通話の会話トーン変換技術について

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1 ソフトバンク株式会社による発表

最近、様々な企業から、カスタマーハラスメント(カスハラ)に対する対策が打ち出されています。2024年5月15日には、ソフトバンク株式会社が、カスハラ対策の一環として、AIによる感情認識・音声加工技術を用いたコールセンター向けソリューションの開発に取り組んでいると発表しました。
(https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2024/20240515_01/)
これは、コールセンターの電話対応業務において、AI(人工知能)を活用し、顧客からの通話音声を穏やかな会話のトーンに変換するというもので、オペレーターの心理的負担を軽減しつつ、顧客との健全なコミュニケーションをはかろうとしています。
確かに、同じ内容でも、言い方によって聞く方は精神的に疲弊する場合がありますので、従業員のためには、ぜひ導入してほしい技術だと思います。
また、顧客にとっても、言い方が悪いせいで、正当なクレームを言っているのに適正に取り扱ってもらえないということを防ぐという意味で、価値があるように思います。
これにより、顧客にとっても、企業や従業員にとっても健全なコミュニケーションが促進され、よりよい関係が作られることを期待したいと思います。

2 内容が不適切なクレームについて

ただ、内容が不適切なクレームについては、顧客の会話のトーンを変えても問題は解決しません。ゆっくり穏やかに聞こえていても、例えば何時間も同じ発言を続けたり、繰り返し謝罪を求められたりすれば、従業員の負担は否定できません。
企業には、この技術を導入しつつも、内容の適正性に対して配慮し、従業員を不当な攻撃から守ってほしいと思います。

3 対策の一手法としての弁護士への相談

カスハラについては、企業が窓口の間は、誰が担当になっても顧客のカスハラが止まないということがしばしばあります。当事務所では、弁護士が窓口になってあっという間に話がつくということも多々経験しておりますので、従業員の心理的負担軽減のためにも、お困りの際は積極的にご相談いただきたいと思います。

2024年7月10日 
弁護士 細田 祥子