法律Q&A

FAQ

これから居住用マンションを貸す予定なのですが、5年後には必ず退去して欲しいと考えています。どのような契約にすればよいでしょうか。

 通常の建物賃貸借契約では、契約期間満了で契約を終了させるためには、賃貸人と賃借人が建物を使用する必要性やその他の事情を考慮して、「正当の事由」がなければならないとされています(借地借家法28条)。
 賃貸人の側で5年後に必ず退去してもらいたいと考えて、契約期間を5年と定めただけでは、事情によっては賃借人に退去してもらえない可能性があります。
 そこで,今回ご相談のケースでは、「定期建物賃貸借契約」を締結するのがよいでしょう。
 定期建物賃貸借契約とは、期間の定めのある建物の賃貸借で、期間が満了した際には契約が当然に終了し、契約の更新がない契約をいいます(借地借家法38条)。法律上、定期賃貸借契約と認められるためには、公正証書による等書面によって契約すること、契約書に契約の更新がないこととする旨定めることに加え、あらかじめ賃借人に対し、契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて書面を交付して説明しなければならない等の条件が定められています(同条)。
 これらの条件を満たさない場合には、定期賃貸借契約とは認められず、契約不更新に正当事由が必要になりますので、注意が必要です。

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定期建物賃貸借、正当事由

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